精神論を切って精神論に戻る

昨日は 演奏家のための基礎講座3 でした。

テーマは「表現するとは何か」。


なんて漠然としたテーマでしょうw

ホワイトボードに謎な言葉が並んでますねw

これまで「表現するためには」っていうテーマで様々なことが言われてきました。


・人前で裸になれるくらいじゃないと人を感動させる表現なんてできないよ!

・タバコ、酒、ギャンブルなどなんでも体験することが表現の幅を広げるんだ!

・セックスの経験を積まないと魅力的な表現はできない!!


こんな俗論が令和になった今でも言われることがあるのです。


全く何を言っているのでしょう?


人前で裸になれても人を感動させる演奏なんてできません。

まあ、そのくらいの気持ちでってことを言いたいんでしょうけど、極端すぎて今の子達は想像すらできないんじゃないでしょうか?

人前で大声で自己紹介をする音大の伝統もありました。それも演奏のためには関係ありません。いくら大声張り上げられても音が小さい人なんてたくさんいたし。


タバコや酒など色々な経験を積んでも演奏表現には繋がりません。

人生経験や日常の体験は演奏表現にとっても大事な要素となります。しかし、悪いことや嫌なことまでもする必要はありません。まして、反社会的な行為は以ての外です。

大事なのは日常の全てを演奏表現に還元できるかどうかです。


セックスをただたくさんしても演奏に艶なんて出ません。

これに関しては最早、妄想です。口説きたい男(女)と騙される女(男)の妄言です。特に女性演奏家のみなさん、気をつけましょう。

これは実際に受講されていた女性演奏家の方も言われたことがあると言っていました。音を響かせるための大事なポイントがわかるとかなんとか(笑)

セックスも日常生活の一部です。全てを演奏表現に繋げることができます。しかし、数をこなすのは全く意味がありません。大事なのは質です。むしろ、質が低いセックスを繰り返せば演奏の質も下がるかもしれません。演奏表現のための肥やしという目的であれば、相手を選びましょう。


そんな感じで俗論を切りつつ、表現するテクニックについて話していきました。

気持ちや精神論だけでは聴衆に伝わる演奏表現はできません。

では表現力はどのように培っていくのか。どんな方法があるのか。アプローチの方法をいくつか知るだけで表現が平面でなく、立体的になっていきます。

テクニックや体系的な表現方法はその場で受講されていた方々だけの秘密♫


そんなテクニックを紹介していって最後は最初に否定した精神論に戻ります。

だって気持ちすらないのでは問題外ですから。


プロもアマチュアもみんな音楽が好きで良い演奏を聴衆に届けたいと思うから演奏するんですよね。その音楽への熱い気持ちは演奏表現、演奏行為の大前提にあるはずです。


精神論を否定して、精神論に終わる、そんな講座になりました。


ほんのちょっとの知識で「表現」の幅が広がります。

日本人は表現力が少ないなんていつまでも言わせないように、どんどん表現していきたいですね!


次回は8/8(木)です。アンクのマスターのご要望でテーマは、「演奏にのぞむ姿勢と準備(仮)」みたいなテーマで8/8(木)に銀座アンクにて開催します。演奏をするときの心構えや準備の仕方などを名演奏家や様々な演奏家の例も紹介しながら考えていきます。

音大生、職業音楽家の方はかなりお得なイベントです。

詳細、お申し込みはこちら

ぜひぜひお越しください♫


えび

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