ドン・ジョヴァンニ #3 ハルモニームジーク vol.15

ドン・ジョヴァンニ振り返り第三弾。

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#1

#2


次に出てくるのはドンナ・エルヴィラ。

エルヴィラ役はこの企画最初から連続出演してくれている足立歌音。歌音と書いて「かのん」。いかにも音楽家らしい名前ですね。もちろん本名ですよ。

かのんちゃんは相変わらずの美声。彼女の歌声は聴く人々を惹きつけます。最初から良い声だと思っていましたが、彼女もこの一年でどんどん成長して魅力を増しています。

実はいつもセリフが不安だったかのんちゃんですがw、今回はバッチリ。もともと演劇が大好きということでこの企画も楽しんでやってくれています。今回は自分でも決め台詞をどうキメるか考えてキャラ設定がしっかりあって全体の劇の良いアクセントになっていました。

ドン・ジョヴァンニで実は人気が高いエルヴィラ。彼女は一途にドン・ジョヴァンニを愛しています。色々口うるさいのもドン・ジョヴァンニへの愛を捨てられないからこそ。

有名なカタログの歌。この歌は個人的に好きw 軽快な音楽も好きだし、何と言っても歌詞が素晴らしいw

ワダオーの素晴らしい歌だけでなくかのんちゃんとの演技もよく合っていました。歌は原語で字幕がないのでアリア中の演技で「こんな歌なんだな」と見せるのも大事です。

次に出てくるのはツェルリーナとマゼット。

マゼット役は今回一人二役の宮坂真成。彼は今回の最年少。今回の公演をやるに当たって最初の稽古から本番までで一番変わったのは間違いなく彼です。 見た目は背も高く、現役の学生という感じはありませんが、中身はとても可愛い若者。同じ現役学部生でもてっちゃんやまゆちゃんとは全く違います。むしろ学生らしくて可愛い。

しかし、彼はしっかりと準備し、周りに食らいついていき、最初の稽古と本番では別人のように歌も演技もレベルアップしました。これからもどんどん成長して活躍して欲しいです。

村娘チェルリーナ役は今回初出演の出水巳子( いずみみこ)。

今回の稽古で初期からセリフがかなり入っていたのがみこちゃんと宮坂くんの村人カップルでした。この初出演の二人がセリフを入れてくれたことがみんなのセリフ覚えのスピードに貢献したのではないかと思ってます。

みこちゃんは他の人のセリフを録音して、自分のセリフを当てはめて練習していたそうです。あとで話を聞いたら、実はみこちゃんも演劇が大好きだそう。だから今回のはとても楽しんでやってくれたようです。

大人っぽいのでチェルリーナの感じがどうなるのかなと思いましたが、村娘の天然で可愛らしい感じがうまく表現されていました。この素敵な衣装も自前だそうです。

私の大好きなシーンのひとつはこのドン・ジョヴァンニがツェルリーナを口説くところ。

ツェルリーナは男からしたら一番めんどくさいタイプ。もとい、一番男を惑わすタイプです。可愛くてこちらの誘いには乗るクセに最後までは落ちません。よく言えば天真爛漫。

ドン・ジョヴァンニに口説かれたツェルリーナは「どうしよう」と困りつつも気持ちが揺らぎます。


そして決め台詞


ドン・ジョヴァンニ 「俺がお前の運命を変えてやろう」

ツェルリーナ 「ダメ!抗えない!!」


ここは台本を最初に読んだ時から好きなシーンでしたw

ドン・ジョヴァンニにほだされてついて行こうとするツェルリーナ。そこに立ちはだかるのはエルヴィラ!!

エルヴィラの決め台詞


「待ちなさ〜い!!」


のセリフとともにかのんちゃん登場。

「その男について行ってはダメ!!」


あと一歩のところでドン・ジョヴァンニのナンパは失敗します。

そして出てくるのはドンナ・アンナとオッターヴィオ。ドンナ・アンナはドン・ジョヴァンニに自分の父を殺した犯人を探して欲しいと助けを求めます。

そこでまた

「待ちなさ〜い!!」

とエルヴィラが登場。

ここら辺の流れはお決まり感が出てとても良かったですね。

エルヴィラとドン・ジョヴァンニが出て行くとドンナ・アンナが気づきます。

「彼が、父を殺した犯人よ!!」

ドン・ジョヴァンニの怒鳴りつける声を聞いてついに犯人がドン・ジョヴァンニだと気づくのです。

ここもとても良いシーンでした。オッターヴィオのどこか拍子抜けする感じの伏線がここで見事に生きた感じです。深刻な演技に徹するまゆかちゃんと客を拍子抜けさせるキッシーの演技の対比も見事でした。


まだ第一幕が終わってませんが、今回はここまで。自粛でブログを書く時間があるので予定よりも細かく紹介していきます。おそらく更新が増えるかもw


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